のどの疾患について(頭頸部腫瘍については別項をご参照ください)
[インターネット予約をされる場合には、まずは当院LINE公式アカウントに友だち登録をお願いします。登録はこちらから👉https://lin.ee/O19d8Dh
友だち登録していただくことで、LINEからインターネット予約をできるようになりとても便利です!]
のどの病気の説明をするには、上咽頭炎にはじまることが多いです。
非常に長くなるかもしれませんが、順に書いていきます。
✴︎急性上咽頭炎(気道系のかぜになると炎症を起こす部分です)
風邪のウィルスやくびの後ろが冷えるだけでも炎症します。また、口呼吸が続くだけでも乾燥した空気が、上咽頭粘膜にあたるため炎症を起こします。また逆流性食道炎の存在も胃酸が上咽頭まで上がることで炎症を起こすことがあります。
★急性(中咽頭後壁)炎
この状態は口からだけライトを照らしてみているだけで、のどが赤いとか、粘膜に白苔(患者さんは勘違いされ、うみがあると言われる)があるなどの情報しかない場合に名前がつけられているだけですが、実際には強い炎症が口からまっすぐには見えない上咽頭にあり、上咽頭の炎症をとることが最大の治療効果を発揮します。上咽頭に強い炎症を起こした結果、中咽頭への静脈還流がうっ滞して、口からみえる奥の粘膜が赤いだとか、白くなっているとかを言っているだけのことが多いです。これは戦前には教えていましたがいつのまにか現在の世界中で声を大きくして教えることもなくなっています。口からみえる中咽頭の所見だけが写真で撮られ、ここが赤いだとか、粘膜に水泡のようなものがあるとかの所見がクローズアップされています。しかしこれはやむおえないとおもいます。上咽頭をみることは戦前の先生は口から後鼻鏡などを用いて上咽頭の所見をさっと、容易にとっていたからだとおもいます。)
✴︎急性扁桃炎(扁桃は、本来腺組織ではないので、"へんとうせん"という言葉は英語ではありません。tonsilと呼びます。)
新型コロナの蔓延でマスクによる対策が必要となりましたが、扁桃炎は起こります。それは本来口腔内にたくさんのバイ菌がいるためです。それらバイ菌は口の中が乾燥して扁桃が乾くことでより炎症を起こしやすくなります。マスクをしていると口呼吸が増えがちなため、なるべく口呼吸を減らすために、マスク越しでも、鼻から息を吸い込むようにするとよいです。そのためには無意識に口呼吸をしなくなることが大切ですが、その工夫としてはまず舌の筋肉を強くさせることです。扁桃炎を繰り返される方はまずはその点を意識されるだけで扁桃炎を起こす頻度を減らせる可能性があります。また、扁桃炎自体、先に紹介した急性上咽頭炎が先行するため、まずは上咽頭をつまりBスポットを日ごろからきれいにしておくことが大切です。
✴︎扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
口の中の扁桃の周りには脳へ血流を送る内頸動脈があります。そのため扁桃の周りに膿が溜まる病気には注意が必要です。扁桃周囲膿瘍が起こって内頸動脈に直接的な影響を及ぼすことはありませんが、稀に深頸部膿瘍といって口から首に膿が溜まることや、さらに稀ですが胸の縦隔というスペースに膿が落ちていくことがあります。(縦隔膿瘍) 深頸部膿瘍は内頸動脈への影響に注意が必要です。治療は首を切開して首に溜まった膿を取り出して洗ってきれいにしてたまらなくするためのドレーンという管を首に入れて手術を終えます。局所麻酔でもできなくはありませんが、縦隔膿瘍の場合には大動脈など大血管があるため局所麻酔ではなく全身麻酔で行います。こちらは胸骨を切開して縦隔内に達して溜まった膿をきれいにして洗ってまた膿がたまらないように縦隔ドレーンを入れて胸骨を閉じて終了します。膿がたまらなくなり、全身状態の改善すればそのドレーンは抜きます。ご高齢の方や糖尿病など感染に弱い方は、現代でもこれらの合併症(深頸部膿瘍、縦隔膿瘍)には注意を要します。
✴︎急性喉頭蓋炎
現代でもそれまで健康そのものだった若い方が突然1日にして亡くなることもある病気です。なぜならば急激に空気の通り道の入り口がお正月にお餅を詰まらせてしまうことと同じ状態になるくらいに腫れあがってしまうことがあるためです。そのため当院ではこの病気の存在はしっかりと患者さんに注意喚起をしております。勿論病院への緊急入院が必要となる場合があります。耳鼻科の先生であれば間接喉頭鏡という小さな鏡さえあれば喉頭蓋炎を容易に診断できますが、その道具がなければもしくは道具が使えなければ、唾液を飲み込めないほどの痛さで特有の含み声になっている状態や、息を吸い込みづらいといった症状から疑うことが大切です。
友だち登録していただくことで、LINEからインターネット予約をできるようになりとても便利です!]
のどの病気の説明をするには、上咽頭炎にはじまることが多いです。
非常に長くなるかもしれませんが、順に書いていきます。
✴︎急性上咽頭炎(気道系のかぜになると炎症を起こす部分です)
風邪のウィルスやくびの後ろが冷えるだけでも炎症します。また、口呼吸が続くだけでも乾燥した空気が、上咽頭粘膜にあたるため炎症を起こします。また逆流性食道炎の存在も胃酸が上咽頭まで上がることで炎症を起こすことがあります。
★急性(中咽頭後壁)炎
この状態は口からだけライトを照らしてみているだけで、のどが赤いとか、粘膜に白苔(患者さんは勘違いされ、うみがあると言われる)があるなどの情報しかない場合に名前がつけられているだけですが、実際には強い炎症が口からまっすぐには見えない上咽頭にあり、上咽頭の炎症をとることが最大の治療効果を発揮します。上咽頭に強い炎症を起こした結果、中咽頭への静脈還流がうっ滞して、口からみえる奥の粘膜が赤いだとか、白くなっているとかを言っているだけのことが多いです。これは戦前には教えていましたがいつのまにか現在の世界中で声を大きくして教えることもなくなっています。口からみえる中咽頭の所見だけが写真で撮られ、ここが赤いだとか、粘膜に水泡のようなものがあるとかの所見がクローズアップされています。しかしこれはやむおえないとおもいます。上咽頭をみることは戦前の先生は口から後鼻鏡などを用いて上咽頭の所見をさっと、容易にとっていたからだとおもいます。)
✴︎急性扁桃炎(扁桃は、本来腺組織ではないので、"へんとうせん"という言葉は英語ではありません。tonsilと呼びます。)
新型コロナの蔓延でマスクによる対策が必要となりましたが、扁桃炎は起こります。それは本来口腔内にたくさんのバイ菌がいるためです。それらバイ菌は口の中が乾燥して扁桃が乾くことでより炎症を起こしやすくなります。マスクをしていると口呼吸が増えがちなため、なるべく口呼吸を減らすために、マスク越しでも、鼻から息を吸い込むようにするとよいです。そのためには無意識に口呼吸をしなくなることが大切ですが、その工夫としてはまず舌の筋肉を強くさせることです。扁桃炎を繰り返される方はまずはその点を意識されるだけで扁桃炎を起こす頻度を減らせる可能性があります。また、扁桃炎自体、先に紹介した急性上咽頭炎が先行するため、まずは上咽頭をつまりBスポットを日ごろからきれいにしておくことが大切です。
✴︎扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)
口の中の扁桃の周りには脳へ血流を送る内頸動脈があります。そのため扁桃の周りに膿が溜まる病気には注意が必要です。扁桃周囲膿瘍が起こって内頸動脈に直接的な影響を及ぼすことはありませんが、稀に深頸部膿瘍といって口から首に膿が溜まることや、さらに稀ですが胸の縦隔というスペースに膿が落ちていくことがあります。(縦隔膿瘍) 深頸部膿瘍は内頸動脈への影響に注意が必要です。治療は首を切開して首に溜まった膿を取り出して洗ってきれいにしてたまらなくするためのドレーンという管を首に入れて手術を終えます。局所麻酔でもできなくはありませんが、縦隔膿瘍の場合には大動脈など大血管があるため局所麻酔ではなく全身麻酔で行います。こちらは胸骨を切開して縦隔内に達して溜まった膿をきれいにして洗ってまた膿がたまらないように縦隔ドレーンを入れて胸骨を閉じて終了します。膿がたまらなくなり、全身状態の改善すればそのドレーンは抜きます。ご高齢の方や糖尿病など感染に弱い方は、現代でもこれらの合併症(深頸部膿瘍、縦隔膿瘍)には注意を要します。
✴︎急性喉頭蓋炎
現代でもそれまで健康そのものだった若い方が突然1日にして亡くなることもある病気です。なぜならば急激に空気の通り道の入り口がお正月にお餅を詰まらせてしまうことと同じ状態になるくらいに腫れあがってしまうことがあるためです。そのため当院ではこの病気の存在はしっかりと患者さんに注意喚起をしております。勿論病院への緊急入院が必要となる場合があります。耳鼻科の先生であれば間接喉頭鏡という小さな鏡さえあれば喉頭蓋炎を容易に診断できますが、その道具がなければもしくは道具が使えなければ、唾液を飲み込めないほどの痛さで特有の含み声になっている状態や、息を吸い込みづらいといった症状から疑うことが大切です。
✴︎
✴︎