お子さんのいびき、睡眠時の呼吸停止について
お子さんの「いびき」や「睡眠中の呼吸停止」
実は、見過ごしてはいけないサインかもしれません。
「うちの子、寝ているときにいびきをかいているな…」
「時々、息をしていないように感じてヒヤッとする」
そんなお子さんの睡眠中の様子に、心配を感じたことはありませんか?
大人の方の睡眠時無呼吸は、心臓や脳の急激または慢性の難治性の病気になりやすくなったり、交通事故を起こしやすくなったり(そうではない方の3倍事故を起こすというデータもあり)、仕事でミスが多くて職を失ったりといった社会問題になっています。
お子さんの場合、睡眠中のいびきや呼吸の停止(睡眠時無呼吸症候群)は、心や体の"発育"に大きな影響を与えることがあるのです。
こんな症状、思い当たりませんか?
- おねしょがなかなか治らない
- 落ち着きがなく、多動傾向があると言われた
- 身長が周りの子よりも低くて心配
- 学校での集中力や成績が伸び悩んでいる
実は、こうした症状の裏に「睡眠時無呼吸症候群」が隠れているケースがあるのです。
睡眠時無呼吸がもたらす子どもへの影響
お子さんの体は、睡眠中に心と身体の"成長"を進めていきます。
その大切な時間にしっかり呼吸ができていないと、次のような影響が起きることがあります。
1. 成長障害(低身長・あごの発達不全など)
特に5歳以下のお子さんでは、早期の治療がとても効果的といわれています。
逆に、6歳を過ぎてからでは、治療をしてもその後の身長の伸びが鈍くなることも考えられています。
特に低身長は5才以下で治療をすると、非常に効果がありますが、6才以上だと治療をして治療後2年目からの身長の伸び方が鈍ってしまうなど、治療介入は、5歳以下と6歳を過ぎてからでは効果に差が出るでることも考えられています。
あごの形成(小さい)についても、5才以下で治療をすると一年であごの形が成長してくることが期待されます。
2. 神経発達への影響
注意力が続かない、多動傾向、問題行動、学力の低下など。
海外の研究では、睡眠時無呼吸の治療を受けたお子さんの成績が1年後に向上したという報告もあります。
3. 代謝への影響(肥満・メタボのリスク)
良質な睡眠がとれないと、代謝機能がうまく働かず、体重の増加などにもつながっていきます。
4. 夜尿(おねしょ)
睡眠時無呼吸がある子どもの約8~47%に、夜尿の影響があると報告されています。
治療によって改善したというデータもあり、原因のひとつとして注目されています。
治療はどうするの?
まずは「息の通り道」がどこで狭くなっているかを確認します。
- 鼻のとおりが悪い場合(アレルギー性鼻炎など)は、お薬やBスポット療法による治療で改善することがあります。
- のどの扁桃(口蓋扁桃)やアデノイド(鼻の奥の扁桃)が大きい場合は、手術で取り除くことで、無呼吸が解消することもあります。
見逃さないでください。
「いびき」や「寝ているときの苦しそうな呼吸」は、体からのサインかもしれません。
「おねしょが続いている」
「落ち着きがない」
「身長が気になる」
「勉強がふるわない」
そんなことが気になっていて、なおかつ“いびき”があるようであれば、
一度、お早めに当院までご相談ください!
お子さんの未来のために、今できることを一緒に考えていきましょう!
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